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中学生とか高校生に間違えられるけど、お肌の曲がり角は過ぎたいい大人。
空を見上げるのが好きで、縄文~平安時代までの歴史が好き。
新聞の一面の下にある、広告記事(歴史本関係広告)は逃せません。
![](http://bfile.shinobi.jp/6109/dog.gif)
![](http://bfile.shinobi.jp/6109/saku.gif)
1人になれる空間。
とっても大切な空間です。
特に沢山の人と接する仕事をしているので、自分以外の人がいない空間はとても落ち着きます。
私の場合は自室よりも、トイレだったりしますが。
自室だと、音楽をかけてしまったり、マンガを読んでしまったりして、集中するってことはないんですが。
トイレだと何もしなくて良いので、一番落ち着くんですよね。
別にトイレで用を足すわけでもなく、ジーっとしているだけなんですけど。
ジーっとしていると、何時の間にか妄想が始まります。
妄想というか、ストーリーを考え始めるんですけど。
ファンタジーだったり、学園モノだったり。
そうやってオリジナル小説のことを考えたりしているのです。
今まで書いてきたオリジナル小説は、だいたいトイレから発進。
その次はお風呂か電車内です。
そして今回もトイレから発進。
「勘違いウォーズ」
友人の月上さんと同じ設定で書いている「同盟学園大学シリーズ」の安藤が主人公。
安藤が就職して4年目頃のお話。
もし、「同盟学園大学シリーズ」を詳しく知りたい方は
⇒⇒⇒http://shirokurog.gooside.com/meigaku/m-index.html
会社員になった安藤のもう1つの話を読みたい方は
⇒⇒⇒http://blogs.yahoo.co.jp/orange_danger/
登場人物
安藤
主人公。26歳。高田という中学時代からの友人が彼氏で、一緒に暮らしているが、一部の知り合いしか知らない。
屋代
神奈川営業支所営業4課の主任。安藤の上司。クセモノ顔で半眼だが、イケメン。その顔の通り、あらゆる面でクセモノ。
内木
神奈川営業支所営業4課所属。安藤の先輩。明るい性格で、少しお調子者。
黒澤
西東京営業支所営業2課の主任。スキンヘッドに黒ブチ眼鏡、ゴツイ顔、巨体の持ち主で、オネェ言葉。イケメン男性好き。
「勘違いウォーズ」
仕事を終えて同僚たちと飲みに出かけるべく、神奈川営業支所が入っているビルを出た安藤は、交差点の信号待ちをしていた。
「安藤君?」
後ろからの声に反応して振り向くと、そこには見知った女性が立っていた。
小柄で、清楚な雰囲気の服装、愛らしい相貌は、学生の頃と全く変わってはいない。
「亜紀ちゃん…?」
学生の頃と同じように名前を呼ぶと、彼女は口許に両手をあてた。
みるみるうちに、優しい弧を描く眉が歪んでいく。
大きくて印象的な睫毛が長い瞳に涙が膨らんだ。
瞳から落ちた涙が、唇を覆う手を濡らす。
「え、ちょ、え、あ、亜紀ちゃん?どうしたの?」
慌てて近寄ると、彼女は唇を覆っていた手で顔全体を覆った。
「な、何で泣いてんの?
え、俺、何かした!?それとも、俺の顔なんて見たくなかったの!?
ええ!?ええええええええ!??」
「安藤が女の子を泣かしているぞ」
顔を覆って泣く亜紀の前でオロオロとしている安藤の頭上から、冷徹な屋代の声音が降りてきた。
「わ、本当だ。安藤のくせに俺より早く女の子を泣かすとはいい度胸だ」
今度は反対側から、内木の怒りの声音が降りてきた。
安藤が顔を空へと向けると、2人の先輩は面白そうなものを発見したと言わんばかりに、瞳を輝かせていた。
「何だ安藤、その嫌そうな顔は」
屋代の冷徹な半眼が安藤を見下ろした。
「いえ、別に」
安藤はとりあえず返すと、泣いている亜紀を見下ろす。
亜紀はすすり泣いており、一向に顔を上げようとしない。
「冗談は置いておいて。どうしたんだよ、一体。お前何したの」
内木が安藤の肩に腕を置き、亜紀を見下ろす。
「いや、何もしてないですよ。後ろから声をかけられて、振り返ったら突然泣き始めちゃって」
お手上げです。
とばかりに両手を肩まで上げると、屋代も安藤の肩に腕を置いた。
「1、懐かしい顔に会って感動している。
2、安藤があまりにも変わっていない(成長していない)のを愁いている。
3、昔、付き合っていた時の悲しい出来事を思い出してしまって泣いている。
の三択だな」
と、突然勝手な三択問題を出し始めた屋代に、安藤が驚きの視線を投げかけると、その冷徹な半眼で射抜かれて、安藤は抗議の言葉を飲み込んだ。
どこまでも勝手な屋代の反対側で、内木は勝手に三択問題に答えを出した。
「3番!」
勢い良く手を上げて答える内木に、屋代は指を鳴らした。
「ご名答!」
「おおおおおおおお」
勝ち鬨を上げる内木と、いやに楽しそうな屋代の間で、安藤は体を震わせた。
「違いますから!そんな関係じゃありませんから!」
安藤がそう声を荒げると、先輩2人は安藤を見下ろした。
「じゃあ、どういう関係なんだよ」
「大学時代の同級生ですよ」
「そう思っていたのはお前だけだった…とかは?」
「何言ってるんですか!屋代主任」
「どうだかな~」
「どうだかな~」
何の打ち合わせもないステレオ攻撃に、安藤の堪忍袋の緒は切れそうになっている。
「あらあら。屋代ちゃんも内木ちゃんも、そんな話はこんな往来ですることじゃないわよ~」
突然降ってきた十低音のオネェ言葉に、安藤も屋代も内木も凍りついた。
安藤達3人の背後から腕が2本伸びたかと思うと、その太い腕は屋代と内木の首に絡みついた。
屋代と内木の顔は、その絡みつく腕によって強制的に安藤の頭上へと寄せられ、ゴツイスキンヘッドが頬に当たった。
「さぁさ、河井課長もいらしゃったことだし。その子も含めて飲みに行くわよ!!」
『何で…何で黒澤主任がいんの…』
黒澤の腕の中で、内木と安藤の声が重なった。
つづく。